recycling

自動車解体業は環境保全と静脈産業の確立に向けて大きな役割を果たしています

日本では世界の中でも先進的な自動車リサイクル制度が整備されていますので、自動車解体業の許可を受けている解体業者では環境汚染や脱法行為に繋がる不適正な処理は行われにくくなっています。

皆様がお支払された自動車リサイクル料金は、シュレッダーダスト(価値を持ちにくい素材などのごみ)、エアバッグ類、フロン類の処理費用として使われています。 (自動車解体業者や関連団体の利益に繋がるものではありません・・)

自動車解体業は
世の中に必要不可欠な仕事です

自動車産業といいますと、やはり完成車メーカーである自動車メーカーを思い浮かべる方が多いと思います。
日本では年間約500万台、世界では年間約8,000万台の自動車が生産され販売されています。

まだ自動車が普及段階の新興国では自動車の保有台数は増えるばかりで、新規購入が中心のため、自動車の販売台数も右肩上がりとなっています。
一方、日本をはじめとする自動車先進国では、生活に必要な自動車はほぼ社会の中に行き渡っており、買替需要に支えられて自動車産業は成り立っています。
買替需要が中心ということは、当然ながら乗り換えられる自動車が多いということです。日本で乗り換えられた自動車は、中古車として再度国内で流通するもの、中古車として海外へ輸出されるもの、そして我々が処理を行う廃車されるものの3つに大きく分けられます。

中古車は自動車メーカー系列のディーラーや中古車販売専業店が販売していますが、年間250万台程度と言われる中古車小売台数のうち、ディーラーが約4割、残る6割が中古車販売専業店によるものと見られています。
中古車の輸出については、中古車輸出を専門に行う企業を中心に年間約100万台の輸出が行われています。
そして廃車となる使用済自動車ですが、日本全国の我々解体業者が年間約300万台の処理を行っています。

このように、様々な業種が存在することで、日本の自動車流通市場は成り立っています。

Feature

※主要ルートの概要図ですので、この他の流れもございます

ここで使用済自動車の廃車処理を行う我々解体業者について、その役割を見てみましょう。 自動車メーカーが責任を持って全ての使用済自動車を処理すれば良いのでは?と考えられる方もおられると思います。

しかしながら、先述のように既に様々な業種が存在している日本において、自動車メーカーが自動車流通市場を全てコントロールすることはとても難しい状況と言えます。
また、使用済自動車というのは日本全国で発生するだけでなく、メーカーの垣根を越えたあらゆる車両が対象となります。
自動車メーカーは工場内に生産車種を絞り込んだ組み立てラインを設け、効率よく新車を生産することのプロフェッショナルです。
しかしながら、様々な車種が使用済自動車として発生し、それらを選んで引取ることは困難ですので、仮に系列ディーラーで発生する使用済自動車を自動車メーカーが集約したとしても、効率化した処理を行うには限度があります。

このような自動車流通市場の複雑さ、そして解体作業の効率化の限度という障壁がある中でも、地球環境のために適切な廃車処理を行いながら、自動車保有者のために安価な中古部品を供給する責務から自動車産業が逃げることはできません。
その役割を全国に3,000ほど存在する我々解体業者が担っているのです。

Work

解体業者はその名の通り、自動車を解体する業者です。

しかしながら、解体というのは一つの業務行為であって我々の全てを表す言葉ではありません。
解体した自動車のその後の取扱方法を適切に選別することこそが解体業者が行う業務の本質と考えられます。
また、解体業者にとっては仕入先もお客様であり、販売先もお客様ですので、お客様あっての仕事という色合いがとても強い業種でもあります。

使用済自動車については、自動車保有者が代替車両を購入した時や保有していた自動車を処分する時に発生します。
発生場所としては、自動車保有者だけでなく、ディーラー、整備業者、中古車販売専業店、自動車リース会社、損害保険会社などが挙げられます。

“国内向け部品”は地域のお客様への販売だけでなく、インターネットなどを経由して全国のお客様に向けた販売も行われています。
お客様となるのは、自動車補修等のために中古部品を求められる自動車保有者、整備業者、同業者等です。
“海外向け部品”は、海外に位置する中古部品販売会社や日本で中古部品を仕入れて輸出する業者がお客様となります。
海外では自動車メーカーの弛まぬ努力により、日本車は高い評価を受けています。
自動車が購入されて保有されるということは、当然部品に対する需要が発生しますので、日本の自動車メーカーが世界で羽ばたくことは、我々に対しても大きな影響を与えるのです。
“素材向け部品”は中古部品としての価値が見出しにくい部品や部位を指します。
自動車は鉄や銅、アルミといったメジャーな金属だけでなく、希少金属である様々なレアメタルも使用されて製造されています。
これらを廃車から適切に選別し、適切な取扱先に還流させていくということは、資源貧国とも言える日本においてリサイクル社会の構築や都市鉱山の有効活用に直結しますので、とても重要な仕事と言えます。

このように、解体業者という名前で呼ばれる我々が自動車業界の“リサイクルディストリビュータ”としての役割も担っている存在であることがご理解いただけたでしょうか。

Purchasing and Sales

※主要ルートの概要図ですので、この他の流れもございます

Profit Structure

解体業者で発生する費用というのは、まず“仕入費用”、そして解体に伴う“作業費用(設備代含む)”、販売できない部位の“処理費用”に大きく分けられます。 対して売り上げは先述の通り、“国内向け部品”、“海外向け部品”、“素材向け部品”の3つが最たるものです。

部品については、需要と供給によって価格が付くものと付かないものが存在します。 同じ車種の自動車であっても、2.4リッターのエンジンを搭載している車両もあれば、3リッターのエンジンを搭載している車両もあります。 それぞれのエンジンに対する需要が異なれば、当然ながら販売価格が変動しますので、同じ車種の自動車であっても買取価格が異なることになります。

素材については、自動車を構成する最たる金属である鉄のスクラップ市況に大きく左右されます。 過去の鉄スクラップ市況の推移を見ても分かるように、同じ鉄でも時期によって価格が大きく異なります。 そのため、状態が全く同じ同車種の自動車でも、時期によって買取価格が異なることになります。

鉄スクラップ価格の推移

出所:一般社団法人 日本鉄源協会(鉄スクラップの炉前価格推移)
※人日本鉄源協会モニター価格(三地区(関東・中部・関西)のH2メーカー中値平均)

これらの需要の変化を見極めながら、可能な限りでの買取価格を提示させていただいておりますので、買取価格の変動については、ご理解をいただければ幸いです。

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